1968年製のOvationのフルアコースティックモデルThunderhead Deluxeです。
Ovationのエレキギターと言えばBreadwinnerの様なソリッドギターを思い浮かべる方は居るかもしれませんが、スタートは箱物モデルでした。
ヘリコプター製造会社などを所有するカマン・コーポレーションが当時木製だったヘリコプターのローターブレード(羽)を作っていた職人を失業させない為にギター製作に乗り出した経緯があるんだとか。
ヘリコプター造ってた職人がこのギターのネックを製作していると思うとなんだか浪漫を感じませんか?
実際握りやすい綺麗な丸みのネックで弾きやすいです。
ボディはOEMでHofner製と言われています。
同時期のHofnerでも同形状のボディのモデルが見受けられます。
ボディはスプルーストップ、メイプルサイドバックのフルアコースティック構造。
ネックはミディアムスケールで綺麗な柾目のメイプルネックにエボニー指板でボルトオン構造です。そして何故か23フレット仕様です。
ピックアップはオリジナルで60年代当時のDeArmond製で、構造的にはGretschにて使用されるDynasonicピックアップと同じです。
Dynasnicらしく太く艶やかなシングルコイルサウンドが特長です。
ペグが希少な60年代当時のSchaller製です。
Bigsbyと似た構造のトレモロユニットの動作も良好です。
改造点がいくつかございます。
オリジナルのブリッジが弦落ちが激しく安定感に欠けていたので、ブリッジをT.O.Mに変更しています。
電装系はオリジナルではピックアップセレクターがバランサーポットで2Vol,1Tone、トグルスイッチはフェイズスイッチという扱いにくい仕様だったので、レスポールと同じ配置の3wayトグルスイッチのピックアップセレクターと2Vol,2Tone仕様に変更しています。
ポット、ジャック、スイッチ、ノブは新品に交換しています。
リフレット済で演奏性良好です。
状態としてはボディトップに塗装割れ複数ございます。
ネックエンド部のバインディングが継ぎ足し補修されています。
フレット交換の際に指板調整により菱形のポジションマークが消えてしまいましたので(17フレット1弦側)、ドットポジションに交換しています。
ストラップピン移設跡など、ボディに下穴が空いている箇所いくつかございます。
ネックの仕込み角が良くなかったので、ネックポケットの角度付け加工及び6mm程度のローズウッドのスペーサーをネックポケットに仕込んであります。
改造多数かつプレイヤー向けのコンディションですが、しっかり即戦力なメンテナンス済みです!
シリアル100番台の希少な最初期のOvationギターです。
誰とも被らないギターをお探しの方、Gretsch等の箱物をお探しの方も是非ご検討ください!
非純正のハードケース(Epiphone)付属します。